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おはようさん 2012.3.31. [のほほん日記]

3月も、平成23年度も、今日で終わりです。
すべてを洗い流そうとしてるのかな? 関東は大風、関西は大雨です。

山元加津子さんが始めたプロジェクトがあります。
遷延性意識障害(俗に言うところの植物状態)の患者さんたちの中にも、意識を取り戻す人がいるんだ。
廃用性四肢拘縮(手足の関節が曲がって固まって使い物にならなくなる)も、リハビリ次第で回復するんだ。
そんな可能性があることを広く世の中に知ってもらいたいという「白雪姫プロジェクト」です。
私もコメントを求められたので、想いを書きました。


脳卒中や脳外傷で遷延性意識障害となり、このままずっと植物状態だと宣告された患者さんたちの中に、奇跡的に意識を取り戻し、手足を動かし、言葉を発して対話できる方がおられます。
脳外科医と看護スタッフなら、きっと誰もが体験したことのある奇跡でしょう。
でも、現代医学ではこれを「奇跡」とは呼びません。例外と呼んで無視します。
どんな検査をしても、なぜ回復したのか? に科学的に説明できない。

でも、そこに何かある。何かあるんだ。
ルネッサンスは、そんなちっぽけな何かから爆発します。

白雪姫はなぜ目覚めたのでしょうか?
白雪姫の人を疑わない素直さが悲劇を招いたけれど、
小人たちの献身的なケアが愛のオーラあふれる森に王子さまを導き、
目覚めのキスで白雪姫の人生を花開かせました。

意識障害の奇跡は、なぜ起こるのかはわかりません。
ただ、ベッドサイドを思い返してみると、
どの患者さんは、いつも笑顔で前向きだった方でした。
ご家族は、祈りに閉じこもらず、強く素直に人を思いやるこころと愛と感謝があふれていました。

漢方では、身体もこの世もすべて陰陽で巡っています。宇宙の法則だから、
意識障害の患者さんにも、死に神さんだけでなく、生き神さまも巡って来ます。
生き神さまは何回も病室の前を通り過ぎています。
王子さまの足を患者さんへ向かわせてキスしたくさせるのは、そんな笑顔と愛なのかもしれません。

山元かっこちゃんの「白雪姫プロジェクト」を全力で応援します。


意識障害からの回復の奇跡を思い返してみると、
奇跡を起こすためのファクターが浮かび上がってきます。
まず、家族の献身的なケアは必須です。
ただそこに、感謝と笑顔ばかりな日々、という条件が付きます。
患者さんを強く想う気持ち、日々の苦労と疲労困憊、焦りと不安・・・わかります。
つい愚痴が出るのも当然です。
でも、奇跡を起こした家族さんは、協力してくれない家族や親戚に、ドクターや看護・リハビリスタッフたちに、病院や社会に、文句を言っているのを聞いたことがありませんでした。
慢性期になると、毎日の決まったケアが続きます。たまに小さな「医療事故」も起こります。
それでも、いつもありがとうございます。がんばっていただいてうれしいです。これしきのこと、大丈夫です。と笑顔で言ってくださる家族さんには、なぜか奇跡が起こります。
それは小さな奇跡のことの方が多いけど、大きな奇跡のこともあります。
小さな奇跡は、看護スタッフも気づかないほどの本当に小さな変化なんだけど、それは「偶然」って見逃してしまうようなことなんだけど、満面の笑みで喜び、何もしていないスタッフたちに深く深く感謝されます。
大丈夫!と言う家族さんは、素直に信じる力があります。自分を信じて、患者さんを信じて、スタッフを信じて、運命は切り開らけることを信じています。だから、自分を責めず、人も責めません。ただあるがままの「今」を患者さんと共に生きているからこそ、家族さんの生きる力が患者さんの生きる力を呼び覚ますのでしょう。
「今」を生きてる患者さんを見つめているから、小さな奇跡をいっぱい見つけ出せます。
そんな小さな奇跡を花の首飾りのように紡いでいると、生き神さまが足を止め、寄り添ってくれます。

患者さんはどうでしょうか?
意識障害の中で、何をどれくらい、どのように考えられるのかはわかりません。
既往症・合併症や脳障害部位それぞれの要素もあるでしょう。
スピリチュアルケアから見れば、患者さんのそれまでの生きざま、生き方が奇跡に関わっているように思います。
前向きであること。ポジティブ思考であること。そして、絶えず前へ進んでいること。
やっぱりここでも、感謝と笑顔が大切です。
ちょっと想像してみて・・・朝、気がついたら、意識がモヤの中に漂っている・・・臨死体験じゃないので、下に死体は見えません。宙に浮かんでいるよりも、無限のモヤの中に意識が漂っている感じです。ただ、何となく死にそう or 死んだのかな?って思ってる感じです。
さて・・・どうしますか? 何を考えますか?
物欲&我欲に振り回されたり、不安と恐怖でパニックになって右往左往走り回ってしまうと、エネルギーを消耗して、あの世からのお迎えの光がやって来てしまいます。
もういいかぁとかダメだなぁとあきらめても同じです。極楽往生が見えてきます。
私、死にかけてる・・善い人生だったよ、みんなありがとう、本当にありがとう、辛かったことも悲しかったこともいっぱいあったけど、ありがとう、ありがとう・・・!!でもさぁ、死にかけてるけど死んでないぞ!まだ大丈夫だ!生きるんだ!そうだ、もっと生きてやる!みんなに恩返ししたいよ!ありがとう、あいしてるよ!って伝えたい、叫びたい!
そんなグイグイ前へ進んでいく想いは無限のモヤを突き抜けて、家族の生きる力と結ばれます。
きっとモヤが晴れてきて最初に見るのは、笑顔の家族の顔でしょう。
新しい人生の日の出です。
手足も顔も瞼さえ動かない。意識を伝えること、表現することが全くできないかもしれません。
でも、大きな大きな喜びと感謝に満ちあふれています。
生きる意味の真髄を会得したわけですから、元気な頃と比べてもずっとずっと幸せです。
そして、この日々大きくなっていく幸せをつかんでいる限り、奇跡の回復は続きます。
身体が思うように動かないから、意思が伝えらないからイライラする、凹む、諦める・・・そんなつまずきも明日は笑い飛ばしてしまう感謝と笑顔が奇跡を生み育てます。

そして、もうひとつ、奇跡を起こすファクターがあります。
それは運命です。天命でもあり天職でもあります。
意識障害で植物状態だと宣言される病気になって、奇跡的に回復して、何かを起こす媒体となれ!という神さまに選ばれた使命です。
白雪姫プロジェクトの宮ぷ〜さんは、このプロジェクトのために生かされてた使者さんでしょう。
使者に選ばれるためには・・・素直で前向きで・・・と言いたいところだけど、いろんな奇跡を見てきて、こればかりは??です。
そこが人生の面白さでもあるわけですから、神さまの領域として残しておきましょう。

奇跡の呪文、それはやっぱり「ありがとう。笑顔。大丈夫や」ですね。

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